🍓 ジャムの砂糖はどれが正解?プロはなぜグラニュー糖を選ぶのか

煮立つマーマレード。オレンジの果皮が透け、つやのある飴色のジャムが鍋でゆっくり煮えているアップ写真 ジャム作り
色をいちばん美しく。だから私はグラニュー糖。

🍓 ジャムの砂糖はどれが正解?プロはなぜグラニュー糖を選ぶのか

こんにちは!「畑とジャムと。」の内田朱美恵(うちだすみえ)です。 “色をいちばん美しく出すため、私は基本グラニュー糖。” 砂糖の役割から種類の使い分けまで、プロ視点でやさしく解説します。

砂糖はなぜ必要?ジャムで果たす3つの役割

1. 保存性を高める(浸透圧・水分活性のコントロール)

砂糖は水分を抱え込む性質があり、果物中の自由水を減らして雑菌の繁殖を抑えます。適切な糖度にすることで、腐敗リスクを下げて日持ちを伸ばせます。

2. 色と香りを守る(加熱中の保護・退色対策)

砂糖が果実をやさしく包み、加熱中の色抜けや香りの飛びを抑えます。特に鮮やかな色を出したいときは、風味がニュートラルな砂糖が有利です。

3. 甘さで満足感と味のバランスをつくる

果物本来の甘さに砂糖を重ねることで、酸味・渋み・香りのバランスが整い、奥行きのある味わいになります。


ジャム用の砂糖4種類と特徴

グラニュー糖(基本・色と香りをクリアに)

クセがなく溶けやすい、まず選びたい基本の砂糖。果物の色と香りをクリアに出せるので、私(「畑とジャムと。」)は基本的にグラニュー糖を使います。

上白糖(まろやかさ・わずかな濃色)

しっとりとした甘さでコクが少し加わります。仕上がりはやや濃色に。ベリーやいちじくなど、コクが似合う果物に部分的にブレンド。

きび砂糖(コクと自然な風味・濃色になりやすい)

さとうきび由来の含蜜糖。自然な風味とコクが出る一方、色は濃くなりやすいです。酸味のあるいちご・プラムなどに好相性ですが、明るい色を狙う場合は入れすぎ注意。

てんさい糖(精製/含蜜の違い・やさしい甘さ)

てん菜由来。やさしい甘さで、りんごやブルーベリーに合います。含蜜タイプは風味と色づきがやや強く、精製タイプはグラニュー糖に近い仕上がり。


仕上がりの違い:色・香り・味の比較

  • グラニュー糖:色が鮮やか、味はすっきり、香りはクリア。
  • 上白糖:やや濃色、まろやかでコクが出る。
  • きび砂糖:濃色寄り、コクと香ばしさが加わる。
  • てんさい糖:やさしい甘さ、色は落ち着きやすい(含蜜タイプ)。

保存性メモ:同じ糖度なら大きな差は出にくいですが、低糖や代替甘味料主体だと日持ちは短くなります。早めに食べ切るか、冷蔵・冷凍を併用しましょう。


「畑とジャムと。」流・おすすめの選び方

いちご

色をいちばん美しく出したい→グラニュー糖。酸味を少し立てたい→きび砂糖を一部ブレンド。

ブルーベリー

てんさい糖でやさしい甘さに。色は十分残るので、香りのニュアンスを楽しめます。

柑橘(マーマレードなど)

グラニュー糖をベースに、必要に応じて上白糖やきび砂糖を少量ブレンドしてコクを調整。


保存と日持ちの基本(糖度・衛生・低糖時の注意)

  • 瓶・フタの洗浄と加熱消毒を確実に。
  • 低糖仕立ては冷蔵短期・小瓶化・早めに食べ切りが安心。


まとめ

  • 色をきれいに出したいなら:グラニュー糖(基本)
  • 大人っぽいコクなら:上白糖やきび砂糖を一部ブレンド
  • やさしい甘さが好きなら:てんさい糖(含蜜は濃色寄り)

次回は、はちみつ・メープル・アガベなど「砂糖以外の甘味料」について具体的に解説します。お楽しみに!

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